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●仙台箪笥
用材には欅、仕上げは漆を用い、塗りは木地呂に属する方法、飾りの模様は磨き鉄板に唐獅子、龍、牡丹、または菊などをたがねで彫りぬき、裏面から更に打ち出して模様をうきだしにしたもので、全工程が伝統的な手細工です
仙台タンスに限らずこのような民芸家具は、アーツアンドクラフトの精神にも通じるのか、海外にも人気があり輸出もされています |
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●船箪笥
江戸時代、商船に積み込まれて使われたもので、荒海にも耐えられるよう頑丈な木組みと鉄金具で保護されている
また、商取引に必要な帳面、金銭、印鑑、筆、硯などを収納していた懸硯 (かけすずり) などがあります
外側は堅い欅材が使われ、内部には総桐製の抽斗(ひきだし)と隠し箱が仕込んである
府中家具木工資料館 より |
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●車箪笥
江戸時代、商家で金品や帳面など大事なものを収め、金庫のように使われた箪笥
下部に車が付いているのが特徴で、車箪笥と呼ばれる
火事などの災害時に綱を付けて引張って容易に移動できるようにしたもの
府中家具木工資料館 より |
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●手元箪笥
明治時代、普段生活する部屋の身近に置かれ、手紙、印判、金銭、装身具など、貴重品から身の回りの小物などを入れた小型の箪笥
中段の抽斗には、昔の型の箪笥によくある閂(かんぬき)式の錠がかかるようになっている
府中家具木工資料館 より |
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●帳場箪笥
明治時代、商家の帳場に置かれ、金品や帳面など商売に必要な大事なものを仕舞った箪笥
盗みに入られた時、たやすく見つけられない様にからくり箱を仕込んだものが多い
府中家具木工資料館 より |
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●薬箪笥
江戸〜明治初期、医者や薬屋などが薬剤を入れて置くのに用いた小さい抽斗(ひきだし)が沢山ある箪笥、百味箪笥とも言う
目玉のように丸い鐶(かん)と呼ぶ引手が沢山ぶら下がっていることから百目箪笥とも呼ばれる
どこにどんな薬が入っているかすぐ見分けがつくように、全ての抽斗に薬の名を書いた札が貼られている
府中家具木工資料館 より |
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●階段箪笥
このタンスは江戸〜明治初期のもので、江戸時代の初め狭い町屋に登場し箱階段と呼ばれた
建物に取り付けて柱や壁と一体化したものと、移動できる置きタイプとがある
府中家具木工資料館 より |