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ツーバイフォー・その他構法




■ツーバイフォーという名前は、構造材として主に使用する「2インチ×4インチ」の木材が、北米では「two by four」と呼ばれ、それが住宅全体を表す名称として一般に広まりました。
■ツーバイフォー構法の名前の検索は、索引をご利用ください。
ツーバイフォー構法鉄筋コンクリート・鉄骨・その他構造構造技術





ツーバイフォー構法

◆ツーバイフォー構法はプラットフォーム構法バルーンフレーム構法があり、日本では「枠組壁工法」と言われプラットフォーム構法が主に導入され普及しています。2×4材を中心に2×6、2×8、2×10、2×12、4×4の6種の規格材が使用されています。



●プラットフォーム構法
 それぞれの階で床組(プラットフォーム)を構成し、その上に壁を立ち上げていく構法です
 つまり、床組として組まれた作業台(プラットフォーム)の上でその階の壁を組み、これを起こして上の階のプラットフォームを構成する架台としていきます
 このように、組んだ床を次の作業スペースとして活用し、効率的な建築を可能としたところがプラットフォーム構法の特徴です

●バルーンフレーム構法
 基礎の上に土台をのせ、直接柱の役割をする2x4の竪枠を立てる構法です
 2階建ての場合は、竪枠を1階から2階まで通し、それぞれの竪枠の位置で、根太を渡して、床を貼ります
 北海道札幌のシンボル「時計台」も、バルーンフレーム工法が採用されています






鉄筋コンクリート・鉄骨・その他構造



●ラーメン構造
 柱と梁、そして構造的な役割を持たない間仕切り壁で構成される
 ラーメン(rahmen)とはドイツ語でフレーム(枠)と言う意味で建築上、梁と柱が剛接合されていること
 ちなみにラーメン構造はRC、S、SRCの他、大断面集成材による木造もあります


●壁式構造
 耐力壁と床スラブだけで構造体を形成し、水平、鉛直荷重に抵抗する
 柱や梁がないので室内が有効に使え、ラーメンに比べ施工が簡単で5階程度の集合住宅に広く普及している構造


●フラットスラブ構造
 梁を用いず、床スラブを直接柱で支える構造で階高を有効に利用できるため倉庫や駐車場に見られる構造
 図のように下からつっかえ棒で支えるようなスタイルは美しいデザインでもあり、スペインバルセロナのグエル公園(ガウディ)はこのフラットスラブ構造に見えます
    


●シェル構造
 曲面は強い構造を持っていてその原理を利用して円筒形、球形、鞍形(H.Pシェル)等に曲げ剛性を持たせた構造
 曲面部分の材料の厚さを薄くすることができ美しいデザインが可能だが施工に手間が掛かるのが難点で最近はあまり用いられていない


●折版構造
 折版とは折り曲げ構造のことで、折り紙のように折り曲げることで強度を持たせる構造
 大空間を作ることが可能だがシェル構造と同様最近はあまり用いられていない


●トラス構造
 トラスは、三角形を構成する部材で組み合わされ、接合部がピン接合になる構造
 部材が経済的で大スパンをつくることができるので体育館や倉庫、工場、劇場などの小屋組に用いられている
●アーチ構造
 アーチ構造とは古代エジプト、バビロニア、ギリシャ、アッシリアなどで古くから用いられていた構造
 古代ローマ時代には建物としてのアーチ構造が見られる石造の組積造のことを指します
 現在では大スパンを必要とする建物に適し、体育館、飛行機の格納庫や橋などに用いられています


●空気膜構造
 膜の内部を加圧して形状を保つもので、東京ドームなどがあります
 東京ドームは、エアー・サポーテッド・ドーム構造と呼ばれ、加圧送風ファンによって絶えずドーム内に空気を送り込み、ドーム内の気圧を外よりも0.3%高くして屋根膜を支えています
 屋根膜は、外膜が0.8 mm と薄いため、太陽光の約5%を透過しますこのため、晴れた日の昼間であれば、照明なしでもゲームが行えます


●テンション構造
 テントのように支柱を立てて幕を張る方式ですが、いろいろな構造体との組み合わせにより、種類はいろいろあります
 出雲ドームもその構造ですが、下部構造は鉄筋コンクリート造、屋根は断面構造用集成材による木質系立体張弦アーチ構造テンション膜構造の組み合わせです

●ストローベイルハウス
 わらのお家です
 藁ブロックを積み上げて壁を作り、粘土を塗り漆喰で堅める構造です
 断熱効果に優れ、省エネルギーで、木材使用量が従来建築の1/3程度で済むなどローコストであり、セルフビルトも可能です






構造技術



●斗きょう(ときょう)
 斗(ます)と肘木(ひじき)のことで柱の上に載り屋根や軒を支える部材
 柱筋より前に出ない船肘木、大斗肘木などがあり、小斗(しょうと・こます)が三つ並んでいるものを「三斗(みつど)」といい、標準の建築形式です
 また、前に出る、出組、二手先、三手先などがあります


●雲形肘木(くもがたひじき)
 雲状の形態をした、ひじ木で法隆寺の金堂・塔などに見られ、組物で重い屋根荷重のかかる垂木を受けて柱に伝達する役目があります

●蟇股(かえるまた)
 はり上に置かれて枡(ます)を受ける股形の部材で、蛙(蟇)が脚を広げてふんばった姿と似ているところから「蟇股」と言います
 和様建築のみに見られる構造で、当初は構造材でしたが、平安時代中期ころから装飾化が強まり、以降は単なる装飾として彫刻などが施され用いられました





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