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天井構法




■たまには、天井を見上げて見ましょう。以外と天井は見逃しがちですが、天井にも結構おもしろい発見があります。
■天井構法の名前の検索は、索引をご利用ください。
天井構法





天井構法




●格天井
 ごう天井と呼びます
 格縁(ごうぶち)を縦横に組んで正方形の区画模様を構成します
 重厚かつ格調高い室内に仕上がり、書院建築の大広間などに用いられています


●二重折上げ格天井
 一番格式の高い部屋の天井仕上がりになります
 写真は、京都にある二条城で、上段といわれる一段上がった部分に合わせて二重折上げ格天井になっています


●さお縁天井
 さお縁で天井板を支えた天井で、日本古来の在来構法ですが今でも一般的によく使われています
 本来は、杉板の無垢材ですが、最近は化粧合板や、プリント合板、化粧石膏ボードなどが使われることが多いようです


●さお縁天井の構造
 小屋根組の梁の上に「吊り木受」(水平材)を渡し、「吊り木」を取り付け、「野縁」(水平材)を横に渡し、「野縁」と「さお縁」で天井板を十字で挟むように取り付けます


●打上げ天井
 さお縁天井よりも多少厚い板が使われます
 使える天井板には限度があるため、普通板を張り合わせて使います
 最近の和室によく使われる目透かし天井も打上げ天井です


●打上げ天井の構造
 小屋根組の梁の上に「吊り木受」(水平材)を渡し、「吊り木」を取り付け、「野縁受」と「野縁」を十字に渡し下地を作ります
 その下から板類を打ち上げて取り付けます
 ※さお縁天井には「野縁受」は出てきません


●ボード張り天井(クロス張り)
 ボードを受けるために、「野縁受」と「野縁」を格子状に組み込みフラットな下地を作ります
 そこにプラスターボードを張ってクロスで仕上げることが一番多いのですが、化粧ボードを使って、そのまま仕上げとする場合などがあります


●ボード張り天井(岩綿吸音板)
 ロックウール化粧天井板と呼ばれる天井です
 クロスが一般的になる前は、この天井仕上げが洋室では普通でしたが、今はオフィスや店舗などに使われることが多いです
 プラスターボードを捨て貼りして、重ねて張る2重張り、または下地に直接貼る直張りがあります


●左官仕上げ天井
 湿式構法であるため手間と時間がかかり、最近はほとんど見られなくなりました
 しかし、日本の気候にあった左官仕上げの良さが見直され、このようなこだわり住宅などに、また見られるれるようになりました


●システム天井
 オフィスビルなどは、照明器具のほかに、感知器、スピーカー、空調吹出口、スプリンクラーなどが付きます
 それらに対して、複合化、システム化を図り、工業化、量産化をすすめたものです

●光天井
 天井面を広く覆った、ガラス等の拡散透過材を通して照明する方法で、室内全体が明るく開放的な雰囲気が作り出せます





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