Interior Zukan
                                             

塗壁




■最近目にすることが少なくなった左官屋さんのお仕事です。そのテクスチャーといい本物は、やはり味があります。現場で、目にすることがあったら、しっかり見て、覚えましょう。
■塗壁の名前の検索は、索引をご利用ください。
土もの壁漆喰壁珪藻土その他





土もの壁



●聚楽壁
 桃山時代以来、茶室、数寄屋建築の中で使われた土壁は、京都産の聚楽土を使っていたことからこの名が付いている
 仕上げの種類にはいろいろあり、本来いろいろな意匠を楽しめるが、今はあまりない

●大津壁
 色土に消石灰を加えて、磨きをかける、土ものの壁より固く押さえ込むことが出来るので、仕上がりの肌は滑らかとなる
 丁重に仕上げられてものは、高級仕上げとして、単価も高い






漆喰系



●漆喰壁
 消石灰(水酸化カルシュウム)に、のり、すさを足して練り合わせるが、地方差が大きい
 空気中の、炭酸ガス結合して、元の石灰岩と同じ組成に戻り、硬い壁を作り出す
 現在は、調合された袋詰めのものを使い現場で作ることはめったにない
 地中海沿岸で見られる白い壁は、消石灰に川砂と水を加えて作ったもので、漆喰に似ている


●石膏プラスター塗り
 ギブスなどに使われる焼石膏(硫酸カルシュウム)
 漆喰と同じように使われるが、水溶性なので外部には使えない


●ドロマイトプラスター塗り
 白雲石をか焼・水和・熟成させたもの
 塗ると炭酸ガスによりドロマイト白雲石)に戻り硬化する
 しっくいより硬い
 室内の施工のみ


●スタッコ
 内装仕上げ用化粧漆喰
 消石灰に、粘土粉、大理石粉、砂、顔料などを混ぜて練ったもの
 オリエントでは古くから使用され、ヨーロッパではルネッサンス期から盛んに用いられるようになった
 イタリア式磨き漆喰風、イタリアンスタッコとも呼ばれる仕上げ

●スタッコ(色漆喰仕上)
 顔料を混入した漆喰を厚塗りし、鏝(こて)で叩いて引き起こして仕上げる
 漆喰独特の柔らかな肌合いが感じられる
 粗いテクスチャーで外壁やおしゃれな店舗などによく見られます






珪藻土


●珪藻土
 最近、自然素材として見直されてきた素材
 海や湖などに生息していた、単細胞の植物プランクトンの死骸が、堆積して出来た土層から採取される
 七輪は、おなじみですが、保温性、断熱性に優れ、多孔質であることから、遮音性、吸湿性、吸放質性も高く、内装用、外装用にも利用されている






その他



●リシンカキ落とし
 本来、左官仕上げであったが、最近は、吹き付けの「カキ落とし風」が主流
 左官仕上げのリシンカキ落としは、大理石の粉を(今は、寒水砂を使う)入れて、白色セメントに彩色し、鏝塗りをした後、金ごての先やくぎ、金属の剣山状のもので、カキ落とし、粗面に仕上げる

●洗い出し
 種石にセメントを混ぜ、半乾きの時にワイヤーブラシと水で洗い出し御影石やその他の石に見せる方法
 今は、合成樹脂を使い同じ風合いに仕上げたものがあり、「洗い出し風」としている





もっと、詳しく知りたい方は・・・・・・・・(社)日本左官業組合連合会




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