Interior Zukan
                                             






■一見冷たそうな感じの「石」ですが、乾燥しているところでは、暖かく感じ、いろいろな表情があります。なによりも高級感があります。
■石の名前の検索は、索引をご利用ください。
火成岩水成岩変成岩人造石表面仕上





火成岩



●みかげ石(花崗岩)
 産地は、日本全国に分布し、茨城県の稲田石、瀬戸内沿岸の万成石北木石、香川県の庵治石などが有名
 近年、国内の産出量は減少し、輸入材が多い
 ほかの石材に比べて、緻密で、硬く、研磨しにくく、風化に強く耐久性がある
 耐火性にはやや弱く、500℃を越えると、全体に膨らみ700℃を越えると崩れる
 外壁、内壁、通行量の多い床や階段など

●鉄平石(安山岩)
 安山岩は国内各所で産出し、鉄平石は長野県産
 色は黒く光沢がない、細かい結晶でガラス質、硬く、耐火、耐久、耐摩耗性がある
 壁、床、外構周り、テラゾの種石としても利用される






水成岩(堆積岩)



●玄昌石(粘板岩)
 粘板岩は通称、スレートと呼ばれる
 宮城県の玄昌石などは、黒色で光沢がある
 耐水、耐火性が高い
 板状に加工でき曲げ強度が強いため、5ミリ〜10ミリ程度の薄い板を湿式工法で用いる
 床、壁、屋根葺材、に使われている


●多胡石(砂岩)
 砂岩は、光沢はなく色や石材に様々な種類がある
 加工しやすいが、風化が早い
 耐火性はあるがもろい、吸水率の大きい物は外装に使う時注意
 多胡石は、群馬県産で硬質で、粗粒、木目模様のある茶色

●大谷石(凝灰岩)
 凝灰岩は、柔らかく、加工しやすく、強度耐久性に劣るが耐火性がよい
 噴出した火山灰や砂などが堆積し凝固した物で、層状をなす
 主成分は、珪酸
 大谷石とは、栃木県で産出される石で、色は緑色を帯び耐火性もあり、加工性も高く、在来の用途は倉庫や塀、炉などに利用されていた






変成岩

大理石(変成岩)・・・・水中の様々な物質や生物の遺骸が沈殿し、堆積して出来る石灰岩が、熱の影響で変成し、再結晶した「結晶質石灰岩」のこと。主成分は、炭酸カルシウム。材質は、堅硬で、吸湿性、耐摩耗性、耐水性は小さく、600℃付近で破壊しますまた屋外では風化を受けやすく、酸類に弱いため内装材向き。
 大理石の名称は、中国雲南省大理でとれる石材に付けられたもので、日本でも産出されるが、建築材料としてはほとんどが、イタリア、スペイン、ギリシア、フィリピンなどからの輸入。



●ビヤンコカララ(大理石)
 イタリア 中粒、白地に灰色の縞、地色の白さによって等級分けされ、白いほど上級


●トラバーチン(大理石)
 虫穴のような、空隙があるのが特徴、床や家具に利用する場合は、樹脂などで目止めする


●オニックス(大理石)
 細粒で緻密、濃淡の模様入り

●蛇紋岩
 変成岩の仲間で、班れい岩などが熱変成作用を受けたもの
 大理石ににて、磨くと黒、濃緑、白の模様が美しい






人造石



●テラゾー
 大理石や花崗岩の砕石を種石に、着色したセメントまたは、樹脂をつなぎに用い、成形したもの
 テラゾブロック・・・・型枠に裏打ち用のコンクリートを敷き込んだ後、種石を混ぜたコンクリートを加えて成型
 テラゾタイル・・・・型枠に、種石を混ぜたコンクリートを敷き込み、次に裏打ち用のコンクリートを追加して成型したもので、規格は、300角と400角がある


●テラゾー 樹脂系
 種石をポリエステルなどの樹脂で固めて、塊状にしたものをスライスし、磨き加工したもので、比較的おれにくい
 セメント系テラゾーよりも薄い板材があるが熱に弱い

●擬石(キャストストン)
 本物に見せた人工の石
 種石を使いテラゾと同じ工程で型枠内に打ち込み固めたものや、石の型の中にモルタルを流し入れ、表面を石そっくりに塗装をして仕上げた物などがある






表面仕上



●割肌仕上
 石を割ったままの状態で、一方方向に割れやすい節理を持つ石を生かした仕上げ


●びしゃん仕上
 のみきり程度の祖面を「びしゃん」という突起の付いた槌でたたいて平らにする
 びしゃんの突起の目の数で仕上げ面に粗密の変化が生まれる


●ハツリ仕上
 割肌を鏨(たがね)で深くはつることで表面に生ずる凸凹を文様となす


●小たたき仕上
 びしゃん仕上げ面を両刃条の槌で平行線を刻むようにたたいて仕上げる
 1回、2回、3回たたきがあり、3回たたきでは、目が残らないほど平滑になる


●本磨き仕上
 水磨きの状態から、さらに微粒子の砥石(といし)を使い、渦巻き機にかけて磨き、つや出し粉を用い、バフで仕上げつやを出す


●水磨き
 鉄砂または砥石で研いで円盤仕上げ(祖磨き)した後、目の細かい砥石を用いて渦巻機という研磨機で水研ぎするのが「水仕上げ」
 本磨きより色調が柔らかい


●挽肌仕上
 機械で挽いたままの状態を仕上げとする


●バーナー仕上・ジェット仕上
 機械挽きした面をバーナーで焼き飛ばし、水で急冷して表面を剥離(はくり)させると、石を構成する鉱物の膨張率の違いで表面が粗い凸凹になる
 滑らない仕上げで、自然な味わいが出せる

●ショットブラスト仕上
 サンドブラストとも言う
 鉄粉を高圧で吹き付けて艶のある面を荒らし、滑りにくくした床面
 この手法で文字や文様を描いたりする





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