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やきもの




■焼物を分類するには様々な方法がありますが、基本は素材(土)の違いです。陶器と磁器の違いがポイントです
■やきものの名前の検索は、索引をご利用ください。
日本の焼物ヨーロッパの焼物・・・・・ぐい呑み図鑑





日本の焼物



●瀬戸焼(六古窯) 愛知県
 中世に釉薬を施した焼物で、上流階級や寺社向けの高級品
 釉薬は、焼き上がると透明度の高い朽葉色になる灰釉でこれを「古瀬戸釉」と呼ぶ
 瀬戸物イコール陶器となっているほど、昔から全国的に知られている産地


●丹波焼(六古窯) 兵庫県
 中世の丹波焼きは、若緑色自然釉がかかり非常におとなしい
 自然釉の掛からないところは鉄分が赤く発色してコントラストが美しい


●越前焼(六古窯) 福井県
 越前焼きの最大の魅力は土を焼き締めただけの焼締め陶である
 自然釉により変化のある焼き物ができる
 もともと庶民の日常品を焼いていた


●備前焼(六古窯) 岡山県
 中世より無釉焼締めの焼物を焼いており、陶土に鉄分が多いため、総じて赤っぽく焼き上がり、全体的に渋い雰囲気


●信楽焼(六古窯) 滋賀県
 室町時代より茶陶として脚光を浴び、桃山時代に織部様式と呼ばれる
 ぽつぽつとあられのように、白い長石の粒が表面に現れているのが特徴


●常滑焼(六古窯) 愛知県
 中世に焼締め陶を焼いた代表的な古窯
 赤褐色に焼締まった朱泥の急須は名高い


●志野焼 岐阜県
 初めて本格的に焼かれた白い釉の焼物で、また初めて絵の書かれた焼物
 質感のやわらかさや、温もりは無類


●織部焼 岐阜県
 桃山〜江戸時代の武将茶人、古田織部重然が指導して作らせた焼物
 グリーンに発色する織部釉をかけたもので、明るい色彩、型による成形、文様(植物・動物・文字・幾何学文)などが特徴


●伊賀焼 三重県
 美しい自然釉焼締めの焼物
 十七世紀半ばにいったん廃窯となる
 現在は土鍋などの日用雑器を焼いており、製品は薄作りで軽く、耐火性が非常に高い


●京焼 京都府
 江戸時代初めから焼かれ、仁清・乾山などの作家の色絵陶器などが有名
 素地は地肌に細かいヒビが入ったクリーム色で、色絵が付けられてもけばけばしくなく華麗でやわらかく気品がある
 また、染付は、手が込んだ丹念なものが多い


●萩焼 山口県
 毛利家の御用窯として始まる
 抹茶茶碗としては日本では最高品と言われ、ざんぐりとしたびわ色の土肌に、細かい釉に入ったヒビは茶の湯の美意識にかなっている


●唐津焼 佐賀県
 16世紀後半から盛んに焼かれ、釉をずぶ掛けした無地唐津や、釉薬の下に鉄絵で文様を描いた物など、多種多様な器種と技法がある
 絵付などの点で、志野や織部の影響を受けている


●九谷焼 石川県
 江戸時代にこつ然と現れた色絵磁器
 大胆で意表をついた図柄、それを印象付ける色絵具の濃い深い色合いで、代表的な絵付に白磁に赤・青・紫・緑・黄などがある

●有田(伊万里)焼 佐賀県
 日本で初めて李参平が磁器の原料となる陶石を発見し、磁器の焼成に成功した
 十七世紀半ばから伊万里港より内外へ出荷された物を古伊万里と呼ぶ
 1640年に柿右衛門が日本最初の赤絵焼成に成功し、ドイツ・マイセンの絵付けに影響をあたえた





日本の焼き物を「ぐい呑み」で集めた ぐい呑み図鑑 へどうぞ・・・・・





ヨーロッパの焼物

◆ヨーロッパの焼物を知る上で、必ずシノワズリー(東洋風)と言った言葉が出てきます。ヨーロッパと日本の焼物がいかに関わっているのか調べてみては ・・・・・ by Yuuko



●ウエッジウッド・ジャスパーウェア イギリス(1768年)
 1774〜75年頃にジャスパーと言われる作品が完成
 カメオの浮彫りのような効果を持ち、釉をかけられていない焼物


●ウエッジウッド・ボンチャイナ イギリス(19世紀初)
 「Bone China 骨の磁器」牛の骨の灰を使用したイギリス独特なクリーミーな温かみのある磁器で驚くほどの堅牢性を持っています


●ミントン イギリス(1793年)
 卓越した技術に培われた貴族趣味的な装飾性の高い作品が多く「世界でもっとも美しいボーンチャイナ」と絶賛されたほど
 カーネーション、パンジーなど様々な花を図案化した「ハドンボール」は有名だが20世紀始めのデザイン


●セーブル フランス(1725年)
 ルイ15世の保護のもとヴァンセンヌにセーブル窯が誕生、その後ポンパドゥール婦人の援助によりセーブルに窯を移し王立製陶所となる
 「ポンパドゥール・ローズ」や「国王の青」が有名


●レイノー(リモージュ) フランス(18世紀)
 フランス(リモージュ)で硬質磁器が発見され、1771年にリモージュ郊外で磁器の製造が始められた
 王朝風の絵柄が醸し出す気品を持つ


●マイセン ドイツ(1709年)
 ドイツ人のヨハン・フリードリヒ・べドガーにより磁器の開発が成功したことにより、マイセンでも磁器が焼かれるようになります
 日本の柿右衛門的絵付けにも影響をうけつつ、東洋の柘榴文に着想した「ブルーオニオン」を完成させる
 写真は、「オーキッド」最近の作品


●ロイヤルコペンハーゲン デンマーク(18世紀後半)
 王室御用達製陶所として設立
 ペインターの手で丹念に手書きされ、手工芸の極致とも言える繊細な美しさを醸しだしています
 「ブルーフルーテッド」などが代表格

●ジノリ イタリア(1737年)
 カルロ・ジノリ候が始めた磁器工房・ドッチア窯
 初期の頃は灰味のある素地の磁器が特徴だったが、1770年頃から純白の素地に乳白色の釉がかけられ、18世紀末には透明釉を施した白磁を完成させる
 イタリアらしい陽気なデザインが多い





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