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西洋史 [古代]




■ここでは、ヨーロッパの文化が中心になりますが、中国、インド、その他の東洋と日本の関係を知ることも大切です。歴史上でクラッシックとは古代ギリシャ、ローマの古典様式を意味することにもご注意下さい。なお、家具の歴史については、家具(椅子の名前)のコーナーにあるので、合わせて、参考にして下さい。
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チャタル・ヒュックエジプトメソポタミアクレタ・ミケーネギリシャローマ



古代中世近世・1近世・2近代現代


チャタル・ヒュック 紀元前6500〜紀元前5700

◆トルコのアナトリア高原にあるチャタル・ヒュック遺跡は、紀元前6000年には日干しれんがによる建築されたとされている、世界で最古の一つといわれる遺跡です。遺跡は、都市の上に都市が重なって、十二層にも達し、紀元前6500年から5700年にかけての約800年の範囲に及ぶ、驚くほど高度の文化的な生活を営んでいたことが明らかになった。


●チャタル・ヒュック遺跡
 住居の遺構のなかで紀元前6200年頃に造られた集合住宅は、通路や入り口がなく、出入はハシゴを使って天井から出入りしていたと考えられている
 女性を中心とした社会で、長い間戦争のない平和な世界を築いたと言われる






エジプト 紀元前3000〜紀元前100

◆紀元前4000年頃すでに、青銅器を使っていたと言われる農耕が中心で、紀元前3000年には、統一国家となった。建築は、木材とシュロ、やがて、石材、煉瓦が主要材料。神殿、ピラミッドは石造り。家具、調度品は高い技術で作られ、金箔、彫刻、象嵌などが施されている。ナポレオン時代のアンピール様式は、これを様式に取り入れたもの。



●ギザのピラミッド
 エジプト・ギザ(カイロ近郊) 紀元前2800年〜紀元前1600年 地上は切石を積み重ね、石灰岩か花崗岩で覆う


●アブシンベル神殿
 ナイル川上流
 紀元前1250年頃
 入口にラメセス2世の巨像4体が、また中心の広間では、8本のオシリス柱がある
 アスワン・ハイ・ダム建築に伴い、遺跡を70m上へ移動している

●アモン神殿
 エジプト・テーベ近郊カルナク(ナイル川上流)
 紀元前1490年頃
 両側にスフィンクスの並ぶ参道、巨大な列柱のある大広間、神殿や祝祭殿など、古代エジプトの最盛期における祭儀の中心地であった






メソポタミア 紀元前3000〜

◆メソポタミアとは、二つの川の間という意味。チグリス、ユーフラテス両河の流域に紀元前3000年頃から栄えた文明、現在の、イラク、シリアの東部にあたる。主要な建築材料は日乾煉瓦であったため崩れてしまい最近までよくわからなかったが、焼成れんがや彩釉浮彫りれんがなども使用され、天然のアスファルトを接着剤に使用し、アーチ構造も発達した。


●ジグラッド
 建物はジグラッド(高い所という意味)と呼ばれる神殿がある
 日乾レンガで駆体主要部を形成、表面は焼成レンガを仕上げ、壁面には規則的に凸凹が付けられている






クレタ・ミケーネ 紀元前1700〜紀元前900

◆エーゲ海の南、紀元前3000年頃、クレタ島に栄えた文化。ミノス文明とも言う。水道、下水なども完備していたなど高い文化を持っていたようです。やがて紀元前1400年頃に、ギリシャ人に滅ぼされました。ミケーネ文明はミノス文明の影響をうけて発展、最盛期をむかえることになります。ミケーネ文化の特長は、建築ではメガロンと呼ぶ住居形式などがあり、列柱は後のギリシャ神殿の基本形となりました。


●クノッソスの宮殿 王妃の間
 ギリシャ・クレタ島
 紀元前1700年〜1400年
 1900年発掘された時は、それまで、空想とされていたギリシャ伝説の迷宮(ラビュリントス)クノッソスが発見されたと、世界中にセンセーションを巻き起こした
 フレスコ画の技法を生かした壁画は、生き生きと、鮮やかに描かれている






ギリシャ 紀元前6世紀〜紀元前4世紀

◆ギリシャ本土を中心に、定住を始めたドリス人が、ヨーロッパ文化の源流ともなったギリシャ文化を築いたのは、紀元前7世紀頃で、均整と、調和をもつ理想的な美の文化 代表的な建物に、アクロポリスの神殿群がある。
オーダーとは、神殿を特長づけている円柱で、エンタブラチェア(柱頭より上)、シャフト(柱身)クレピドーマ(基壇)の三つの部分からなる。



●ギリシャ建築のオーダー
 神殿を特徴付けている円柱部分は、エンタブラチュア、柱身、基壇で構成されこの構成方式を後世においてオーダーと呼んでいる
 オーダーはドリス、イオニア、コリント式に分類され、それぞれに特徴が見られる


●パルテノン神殿 アクロポリスの神殿群
 ギリシャ・アテネ市内

■ドリス
 最も基本的でエンタシス(ふくらみ)がある
 この神殿の柱はすべて中側僅かに傾いて美しさをより強調している


●デルフィの聖域
 アテネ市内から3時間ほど離れたところにある遺跡

■イオニア
 柱身が細長く渦巻き形の柱頭を持つ

●ゼウス神殿 オリンピア
 ギリシャ・アテネ市内

■コリント
 柱身がさらに細く、アカンサスの飾りがつく






ローマ 紀元前1世紀〜4世紀

◆初期ローマは王国であったが、後紀元前6世紀共和制となる。やがて内乱と革命の時代になり紀元前27年に帝政時代になった。ローマ人の築いた文化は、ギリシャ人の理想主義とは異なり、現実的で享楽的な文化。床は、大理石のモザイク張り、壁は、フレスコ画で飾られた。建築は、火山灰、石灰、砂、砂利を混ぜて作ったコンクリートを使用するなど土木技術に優れていた。



●パンテオン
 イタリア・ローマ市内
 118年着工
 コンクリートを用いた建物
 2000年近い年月の中で、幾度となく手が加えられ現在に至る
 高さ、直径とも43.5mもある

  写真集


●コロセウム
 イタリア・ローマ市内
 80年
 ローマの休日でお馴染みの建物 闘技場・円形劇場として利用 猛獣と人間との戦いを見るための施設
 帝国時代のローマ人は、なかなかエキサイティングな、人たちだったようです


●カラカラ浴場
 イタリア・ローマ市内
 カラカラ帝が217年に完成させた1600人も収容できる公共浴場
 浴場兼社交場で運動室、サウナ、冷浴室、温浴室、プール、マッサージなどの設備があった
 今でいうフィットネスクラブ


●ポンペイ
 南イタリアのナポリにある遺跡、1700年の眠りから蘇った町
 1748年カルロ7世によって、発掘される
 なかなか、裕福な生活をしていたようです

●ポンペイ 壁画
 秘儀の絵
 「ポンペイの赤」といわれる鮮やかな赤色を背景とした壁画
 秘儀の入信式を描いた絵は当時の発色をほぼ完璧にとどめている



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