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●奈良家住宅 秋田市 (中門造)
中門造は北陸〜東北地方日本海沿岸に見られる形式で、入口が厩の先(妻入り)にあり、中門口と呼ばれ厩が通路になっている
旧奈良家住宅は秋田県中央海岸部の大型農家建築物で、この建物は特に両端が前面に突き出す形の両中門造りなっている。
建築年代が江戸時代中期の宝暦年間1751〜1763とされ貴重な民家として国の重要文化財に指定されました |
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●佐々木家 岩手県 (曲り屋)
岩手県の中北部の旧南部藩地域に広く分布する民家
曲がりの部分は厩(うまや)になっていて、居室部と馬屋を直角に結合し、全体がL字形になっている
写真は重要文化財で岩手県立博物館敷地内に移築されている民家です |
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●かぶと造
北関東などに分布する造りで寄せ棟造りの形式
屋根裏で養蚕をおこなうため、屋根裏に日があたるよう妻の部分の屋根を切り上げ壁面に開口部をもうけ、この切り上げ破風の部分が兜に似ているのそう呼ばれる |
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●堀内家 長野県塩尻市 (本棟造り)
本棟造りは長野県松本盆地から伊那谷にかけて分布する民家の形式で板葺きの大きな切り妻屋根をもち妻側に出入り口があり妻の部分には大きな破風を付け妻の壁に出格子窓などをもつ
堀内家は国重要文化財に指定されている江戸時代の豪農の家で、切妻屋根の端に破風板を二段重ねに打って、板葺の厚みに対処するようにし、その頂点に大きな「雀おどり」と呼ばれる棟飾りを付けている |
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●旧遠山家 岐阜県大野郡白川村 (合掌造)
雪を自然に落下させるために屋根を急傾斜にしたことから生まれたもので、1・2階は住居3階以上は物置、屋根は茅葺(かやぶき)、切妻造が特徴で、岐阜県白川村から富山県平村にいたる庄川流域に分布、1995年世界遺産に登録された
旧遠山家は、ブルーノ・タウト(ドイツ)によってヨーロッパにも紹介された
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●吉村家 大阪府羽曳野市 (大和棟)
大和棟は主屋は切り妻造で中央部を急な屋根勾配の茅葺きとし両妻に瓦を乗せる造りの民家
吉村家は、江戸時代は丹北、八上の2郡38ヶ村の大庄屋で、桃山時代の書院造りの様式をとどめている
白壁の柱、格子、など大和棟の端正な美しさをもっている |
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●川打家住宅 佐賀県多久市 (くど造)
佐賀県平野部に見られる民家の形式、草葺きの棟がU字形をなしたものでかまどのある土間の棟を、主屋と別棟に建築するものがある
川打家住宅は伊万里と多久を結ぶ旧街道に面した住宅で、屋根の形が「くど」(かまど)に似ていることから、一般にくど造りといわれ、佐賀県南部に広く分布する典型的な民家である |